2005年度「五井平和賞」受賞者

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レスター・ブラウン

地球環境問題研究者、アースポリシー研究所所長(米国)

授賞理由

レスター・ブラウン博士は、長年に亘る研究から地球環境の悪化に警鐘を鳴らしつつ、エコロジーの原則に則った環境的に持続可能な経済を「エコ・エコノミー」とよび、「環境の一部としての経済システム」を提唱しています。世界の危機的状況を明らかにし、地球の生態系と調和した、持続可能で公平な新しい文明を目指そうという博士の考えとビジョンは、地球環境問題の解決に向けて多くの人々の指標となってきました。その多大なる功績が評価されました。

プロフィール

1934年、米国ニュージャージー州生まれ。ラトガース大学、ハーバード大学で農学・行政学を修めた後、農務省で国際農業開発局長を務める。74年地球環境問題に取り組むワールドウォッチ研究所を設立。84年には『地球白書』、92年には『地球環境データブック』を年次刊行物として創刊。この間、88年には『ワールドウォッチ』を隔月刊の地球環境総合誌として創刊。2001年5月アースポリシー研究所を創設して所長に就任。ワシントン・ポスト紙で「世界で最も影響力のある思想家の1人」と評されている。著書『プランB エコ・エコノミーをめざして』、『フード・セキュリティー だれが世界を養うのか』(日本語版はいずれもワールド ウォッチ ジャパン)ほか多数。