
2013年にESD(持続可能な開発ための教育)のアクション・プログラムとして、ユネスコ・ユース・サミットにて発足したユース・アントレプレナーシップ・コンペティションは、この10年間で、社会をより良くするための起業に関する学びの機会を、ユースのみならず、あらゆる世代が享受できるよう発展してきました。
そして、2023年度は年齢別による部門(ユース部門、アダルト部門)の枠を取り払い、ヤングスター賞(対象13歳~29歳)を設ける新たな形での開催となりました。約90カ国からSDGs(持続可能な開発目標)に資するアイデアやプロジェクトを持ち寄った参加者たちは、8月から11月の3カ月間、アントレプレナーシップ・キャンパスがオンライン上で提供する教材などを活用し、それぞれのプランを向上させていきました。
コンペティションは、最終的にエントリーされた26のアイデアとプロジェクトの中から、一般参加者による投票と選考委員の選考によって上位(1位から3位)ならびにヤングスター賞が決定すると共に、一般参加者から最も多く得票したピープルズ・チョイス賞が選出されました。
本プロジェクトのウェブサイト(英語)では、受賞した全てのアイデアとプロジェクトをご覧いただけます。
受賞リスト
1位 <プロジェクト>
コソグ・ネパール / CoSoG(Coding for Social Good)Nepal
受賞者:ビベック・バンダリ(男性/ネパール)

中学・高校にコンピューター・サイエンス・クラブを設立し、かつ効果的に運営できるよう学生を支援することで、ITスキルの習得や国際社会での活躍の機会を広げるなど、コーディング(プログラミング言語でコードを作成すること)で社会を良くするプロジェクト。
SDGs目標:質の高い教育をみんなに
SDGs目標:働きがいも経済成長も
2位 <プロジェクト>
予防接種による障害の予防 / Preventing Disability through Immunization
受賞者:アイリーン・ジェミマ・バンディ(女性/ケニア)

障害者支援に携わった経験から、障害の予防に効果がある予防接種の啓発や、農村など地方での予防接種率の向上などを目指すプロジェクト。
SDGs目標:すべての人に健康と福祉を
SDGs目標:人や国の不平等をなくそう
3位 <アイデア>
“ユースビズ” 若者向けビジネス・シミュレーションゲーム /
“YouthBiz” Youth business simulation game
受賞者:ダイアナ・ブライ(女性/ウクライナ)
13歳から18歳の学生を対象に、楽しみながら起業や財務、意思決定など、ビジネスに関連する様々な体験ができるオンライン・シミュレーションゲームを提供し、若者の起業家精神を育むアイデア。
SDGs目標:質の高い教育をみんなに
ヤングスター賞 <プロジェクト>
シャワーセーバー / Shower Saver
受賞者:サーシャ・オバレ(女性/アメリカ)

シャワーヘッドに音声制御の装置を取り付け、音声でシャワーをオフにして節水するプロジェクト。水道代を節約できて、環境にも良い。
SDGs目標:住み続けられるまちづくりを
SDGs目標:気候変動に具体的な対策を
ピープルズ・チョイス賞 <アイデア>
ベジウェーブ / VegeWave
受賞者:ニー・チャン・タオ(女性/ベトナム)

植物由来の食生活を促進する教育コンテンツやオンラインショップ、レシピなどを提供するプラットフォームによって、飢餓のない、持続可能で健康的な生活を促進していくアイデア。
SDGs目標:飢餓をゼロに
SDGs目標:気候変動に具体的な対策を