大地震のあったイタリアの小学校へ、岩手県の地球っ子広場からメッセージ

2016年に起きたイタリア中部大地震からちょうど1年が経った2017年10月30日、イタリアの地球っ子広場で代表を務める田中園子さんらが、同国のトレンティーノ市にある3つの小学校を訪れ、約220名の子どもたちに、東日本大震災で被災した地球っ子広場・奥州(岩手)の子どもたちからの友好と励ましのメッセージや絵などを届けました。

トレンティーノ市は、今もなお、多くの人が不自由な生活を続け、自分の家に住めなくなり、仮設住宅やキャンピングカー、親戚や友人の家で避難生活を続けている地域です。そのような街で、奇跡的に死者や負傷者が出なかったこと、そして、どんなに困難な日々があっても、命が守られ、家族が無事で、食べるもの、着るもの、寝るところがあることに改めて皆で感謝をした後、田中さんより岩手の地球っ子たちからの贈り物が紹介されました。

その中のひとつ、菅野りんさんからの手紙では、自らの大震災の経験に触れ、「私が震災で学んだことは、どんなに大変な時でも、人は笑っていられるということです。そして、私たちが微笑むと、まわりの人たちも微笑みを返してくれます。そうすると、みんなが微笑むのを見て、自分も、もっと元気が出て明るくなります。スマイルは魔法と同じです。嘘ではありません。どうか、みんなも、どんな時でも微笑みを忘れないでください」という言葉が贈られ、イタリア子どもたちは深く共鳴して、勇気づけられたそうです。

田中さんたちがクラスを一つ一つ廻り、日本の地球っ子たちからのメッセージや絵を紹介すると、どの子も真剣に耳を傾け、遠い日本の子どもたちが、自分たちのことを想ってくれたことに感動し、皆が一斉に拍手をして感謝を述べたそうです。辛い経験を愛に変えた子どもたちの明るさが、未来への希望の光を灯しました。