「あなたは誰と和解しますか?」参加者の回答にジェレミー・ギリー氏がコメント

ジェレミー・ギリー氏は、五井平和財団フォーラム第1部の最後に、参加者に向けて「あなたは誰と和解しますか?」という、シンプルでありながら深い「問い」を贈りました。 参加者からは、この問いに対する回答が数多く寄せられ、ジェレミー氏はその一つ一つに目を通した上で、静かなメッセージを語ると共に、参加者から寄せられた質問にも真摯に向き合い、誠実に応えてくれました。

参加者からの回答にコメント

皆さんから本当に多くの回答をいただきました。その中で印象的だったのは、「自分自身と和解したい」という声が非常に多かったことです。「若い頃の自分にもっと優しくすればよかった」「自分を責めすぎていた」など。しかし、そうした気づきは、その人にとって新しい旅の始まりです。 自分と向き合おうとすること自体が、自分を責めず、自分に優しくなれる行動の変化へとつながるはずです。

和解は簡単ではなく、時に困難を伴います。しかし、そのプロセスこそが人を深く考えさせ、関与を生み出し、最終的に和解へと向かう力になります。

そして、この問いは、人と人との関係だけに留まりません。自然へと文脈を広げましょう。非暴力とは、人間同士だけでなく、動物や自然、そして、この地球に対することでもあります。平和と持続可能性は切り離せません。平和がなければ持続可能な世界はなく、持続可能でなければ平和もありません。動物を守ること、植物を守ること、海や空気を守ること、気候変動に向き合うこと。それら全てが平和を築く行為なのです。

ジェレミー氏への質問

Q 平和は個人にも、経済やコミュニティにも良い影響を与えるものですが、もっと多くの人が平和を自分事として考えるには、どうすればいいでしょうか。

A 行動の大小は問題ではないと知ることです。木を植えたり、植物を育てたりすること。街に出て人に挨拶をしたり、微笑みかけたりすること。これら全てが世界に影響を与えます。自らの行動に積極的に意識を向けること、それが平和づくりなのです。平和を実現する唯一の道は、私たち全員が参加することです。どんな形でも構いません。小さな親切な行為こそが全てなのです。

Q 常に全力で活動されていると思います。時に、ストレスによって押し潰されそうになったり、全てを投げ出したくなる瞬間はありませんか。

A 諦めたいとは思いません。私は160カ国以上を旅して人々の生き方を見てきました。良いものもありましたが、現状は受け入れがたいほど不公平でした。私は幸運だと思います。私はこの瞬間、爆弾を落とされていません。

とても困難な状況で、食べ物を食べられず、暖も取れず苦しむ人々のために、私は彼らを代表して、この幸運を背負い全力で働く義務があります。

Q 平和への道のりを、登山で表現されることが多いようですが、なぜですか。

A 平和への道のりについて、山登りの比喩は理にかなっています。26年間、毎日一生懸命働く。同じことを続けてきました。進化はしましたが、今のほうが情熱的で熱意に溢れ、26年間続けた仕事から力を得ています。始めた頃よりも今の方がこの仕事への情熱が強いです。

Q 今後5年間の計画はありますか。また、その間に世界はどう変わると思いますか。

A 今後、世界はAI(人工知能)によって大きく変わります。私たちは歴史的な瞬間にいて、非常に大きな変化を目撃することになるでしょう。これは本当に大きな転換です。

2025年は第二次世界大戦以来、最も暴力的な年であり、今後は益々困難になるかもしれません。だからこそ、私たち一人一人には、平和で持続可能な世界をつくるための大きな役割があるのです。前向きでいる必要があります。集中力を保ち、希望を持ち続け、私たちの行動が意味を持つことを知る必要があります。