2022年3月11日(金)、仙台市立仙台青陵中等教育学校4年生(高校1年生)約130人とマダガスカル共和国大使館のハリス・ヴェロニク・トゥトゥザフィ文化経済参事官との交流授業を企画・実施しました。
トゥトゥザフィ氏は、同国は世界最大のバニラ生産地として知られ、国民の8割が農業に従事しているものの脆弱な社会インフラ、気候変動に伴って頻発するサイクロンや洪水、干ばつなどの自然災害の影響により、その多くが一人当たり1日1.9ドル(約260円)以下の生活を送る最貧国の一つだと話しました。
その対策として、「一地区一プロジェクト」と呼ばれる地域産業振興策、国民の消費ニーズに応えながら食品ロスを減らす施策、豊かな生物多様性や環境を保全するための植林やエコツーリズムの推進など、国民の価値観や行動様式の変容を促すための政府の取り組みを紹介しました。さらに、国の発展の基礎となる、質の高い教育を実現し、子どもの健康を守るための学校食堂の整備などの取り組みも紹介し、諸課題の解決に向けて諦めずに取り組みたいと締めくくりました。
生徒の代表からは「マダガスカルでは貧困が大きな課題であることを学びました。さらに学び、両国の相互理解を深めていくことが平和につながると思いました」と、授業の感想とトゥトゥザフィ氏への感謝の言葉が述べられました。 また、授業の冒頭で生徒から東日本大震災の被災、復興の状況について説明を聞いていたトゥトゥザフィ氏は途中、震災発生時刻の午後2時46分に合わせ、生徒たちと共に1分間の黙祷を捧げ、犠牲者を追悼しました。