都内の高校生がインドの多様性を外交官から学ぶ

2022年5月28日(土)、東京の中央大学附属高等学校3年生の選択科目「グローバル・プロジェクト」の一環で、インド大使館のスマン・カンソティヤ一等書記官(政治部)と生徒50人の交流授業を企画・実施しました。インドの伝統的な民族衣装サリーに身を包んだカンソティヤ氏は、生徒有志によるマンドリン演奏で温かい歓迎を受けました。

英国から独立75周年を迎え、12億の人口の約半数を25歳以下の若者が占めるインド。カンソティヤ氏は「若者の創造的、革新的なパワーがインドの強み」と語り、100以上の民族、22の公用語、ヒンドゥー教やイスラム教ほか様々な宗教、カレーに代表される何種類ものスパイスを使った料理など、多様な文化を紹介しました。

そして、人々は、日本のおもてなしの心に通じる考え方「アティティ・デヴォ・バヴ」や「世界は一つの家族である」という伝統的な価値観に加え、革新性や適応性も大切にしていると語りました。さらに話題は広範におよび、インド社会における女性の活躍、また、新たなビジネスモデルを創出するスタートアップ企業への投資環境の整備や宇宙開発などの日本とのパートナーシップも紹介しました。

最後に、自身の経験から外交における効果的なコミュニケーションの要素として、「傾聴力、異文化理解、共感、受容、自国の利益を知ること」を挙げ、授業を締めくくりました。生徒からは、「今までインドのことを知らなかったが、これを機にいろいろ調べたい」、「女性の活躍など、インドという国の力や影響の大きさを感じた」など様々な感想が聞かれました。