【開催報告】群馬県立女子大学との連携講座~西園寺会長が「持続可能な社会を目指して平和を考える」をテーマに講義~

群馬県立女子大学との共催事業「グローバル・シチズンシップ~大使リレー講座~(副題:グローバル社会と若者の未来)」の2026年度初回講義が5月26日(火)に行われ、西園寺裕夫会長が講師を担当しました。

本講座は、持続可能な社会の実現に向けて、駐日大使や国際経験豊かな日本人講師から多角的に学び、グローバル・シチズン(地球市民)としての広い視野を養うことを目的に、県民公開授業にも位置付けられています。

西園寺会長は、国際コミュニケーション学部の学生や一般の受講者ら約75名を前に、世界の軍事費の2025年の年間支出額が、約460兆円(円換算ベース)にまで増大し、なお増え続けている現状に触れ、「この半分でも環境保全や貧困救済、医療、教育などの民生や福祉の分野に充てられれば、世界の多くの課題解決につながる」と述べました。

また、「戦争は人の心の中で生まれるものであるから、人の心の中に平和のとりでを築かなければならない」というユネスコ憲章前文を引用しながら、財団の提唱する「生命憲章」の根底にある「地球は大きな一つの生命体である」という生命観や四原則を紹介。


提供:群馬県立女子大学

また、その一つである日本の「足るを知る」精神性にも通じる「精神と物質の調和」の例として、ダライ・ラマ法王の「欲望は海水を飲むようなもの。飲めば飲むほど、喉が渇く」という言葉などを紹介しました。

最後に、相手に合わせて最適な心遣いをする「プラチナルール」の大切さに言及し、「幅広い知識や教養を身に付け、国際理解を深め、中庸や利他の心を養い、様々な経験や体験を積んでほしい」と、期待の言葉を贈り、講義を締めくくりました。

受講生との質疑応答

  • 学生●国際社会が平和を達成しようとする中で、平和を妨げたり、意見の合わない相手にはどのように対処したらよいか。
    会長●相手を変えさせるのは難しい。問題を止めさせたり、反対運動をするというスタンスより、ポジティブなものを増やしていくことに力を注ぐ方が大切。ポジティブなエネルギーが増えることによって、ネガティブなものは自然に淘汰されていくのではないか。

  • 学生●日本でも起きている相対的な貧困の問題に対して、私たち大学生ができる具体的な行動は何か。
    会長●一人でできることには限りがあるので、難民支援や炊き出しなどを行っているグループに参加することは選択肢の一つになるだろう。ユネスコ活動など、貧困に限らず社会を良くしていくための活動に参加し、経験を積んでいくと、自分にできることが見つかるのではないか。

  • 学生●「多様性」が注目されるようになってきたが、どのように変化を感じるか。
    会長●個性を自由に表現できる社会になってきたとは思うが、人に迷惑をかけるような行き過ぎた行為は多様性や自由とは言えない。周りへの配慮も忘れずに、互いの違いを尊重することが大切だと思う。

講義終了後には、「平和について多角的に考えることができ、非常に有意義だった」、「自分ができることを考える良い機会になった」など、平和に対する意識や行動の変容につながったと受け止める前向きな感想が多く寄せられました。

なお、本講座では、西園寺会長に続いて、6月2日にカザフスタン大使、9日にエジプト大使、7月7日に横井裕元駐中国大使が登壇。以降は、台北駐日経済文化代表処副代表、アルメニア大使らの講義が予定されています。